
今回は、佐久真沖縄探偵事務所が過去に行った「身元・雇用調査」についてご紹介します。
本件では、依頼者が採用した人物について身元に不安を感じ、過去の勤務先や経歴を確認したいとの相談を受けました。
調査を進めたところ、その人物の過去の勤務先が判明し、さらに過去の勤務先で発生していた火災との関連が浮上。
その後、警察への情報提供を行い、長期間所在がつかめていなかった指名手配中の人物の逮捕につながりました。
※本記事は、依頼者の承諾を得た上で、個人や企業が特定されないよう内容を一部加工・匿名化して掲載しています。
依頼のきっかけ
2021年、沖縄県内の企業経営者から、従業員についての身元・雇用調査の相談を受けました。
依頼者が把握していた情報は限られており、採用時に確認できた身分証も限定的なものでした。
また、本人が過去の勤務先や経歴について詳しく話そうとしなかったことから、
「以前の勤務先でトラブルを起こしていないか」
「過去に警察沙汰になっていないか」
といった不安を感じていました。
そこで、本人の身元や過去の勤務先について確認する調査を開始しました。
限られた情報から、過去の勤務先を探る
調査開始時点で判明していた情報は、氏名、生年月日、そして健康保険に関する情報など、決して多くはありませんでした。
まずは、そこから過去の勤務先につながる手掛かりを一つずつ確認していきました。
当然ながら、探偵だからといって公的機関から個人情報を自由に取得できるわけではありません。
実際、関係機関に確認を行っても、個人情報保護の観点から回答を得られないこともありました。
そこで、得られた情報だけを頼りにするのではなく、複数の情報を組み合わせながら調査を進めました。
その過程で、過去の勤務先と考えられる会社が浮上しました。
過去の勤務先から、思わぬ事実が判明
判明した会社について確認を進めたところ、対象者が過去にその会社で勤務していたことが確認されました。
さらに、同社では過去に会社寮の一室が全焼する火災が発生していたこと、その火災の直後に対象者が現場から立ち去る姿が目撃されていたこと、そしてその後、対象者と連絡が取れなくなっていたことが分かりました。
会社側から話を聞いたところ、すでに警察へ被害届が提出され、警察が対象者の所在を捜している状況でした。
ここで初めて、今回の身元・雇用調査が、単なる「過去の勤務先を確認する調査」ではなく、重大な事件に関係する可能性があることが分かりました。
警察へ情報提供
そこで、確認できた情報を整理した上で、事件を担当していた警察署へ連絡しました。
警察からは、対象者について捜査を継続していること、長期間にわたり所在がつかめていなかったことなどの説明を受けました。
その後、依頼者にも判明した事実を報告し、警察との協力体制をとっていただくようお願いしました。
そして後日、対象者は現住建造物放火容疑で逮捕されました。
今回の調査で判明した情報が、警察による捜査の一端となり、長期間所在が分からなかった人物の逮捕につながる結果となりました。
元刑事として培った「情報をつなげる力」
私自身、探偵になる以前は警察官として長年、事件捜査に携わってきました。
警察官時代には、事件の捜査、情報収集、証拠の確認、被疑者の特定など、さまざまな捜査経験を積んできました。
また、指紋鑑識によって被疑者の割り出しにつなげた経験や、強盗事件などの解決に携わった経験もあります。
こうした経験を通じて身につけたのは、単に情報を集めることだけではありません。
一見すると関係がないように見える情報であっても、一つひとつを確認し、関連性を考え、事実を積み重ねていくこと。
そして、
「確認できた事実」と「まだ確認できていないこと」
これは現在、探偵として調査を行う上でも大切にしている考え方です。
探偵の調査は「情報を集めて終わり」ではない
探偵の仕事では、依頼者から最初にいただく情報が限られていることも少なくありません。
氏名しか分からない。
以前の勤務先しか分からない。
昔の住所しか分からない。
あるいは、断片的な情報しかない。
そのような状況から、調査によって一つずつ事実を確認し、情報をつなげていく必要があります。
今回の調査でも、最初から「放火事件の被疑者」を探していたわけではありません。
依頼者から受けた「この人物の身元や過去の勤務先を確認したい」という相談から調査が始まり、調査を進める中で、思いもよらない事実が浮かび上がりました。
これこそが、人物調査の難しさであり、同時に調査の重要性でもあると考えています。
現在の調査にも生きている捜査経験
現在、佐久真沖縄探偵事務所では、浮気調査、素行調査、人探し、身元調査、企業調査など、さまざまな調査を行っています。
調査の内容はそれぞれ異なりますが、私が大切にしている基本的な考え方は変わりません。
確認できた事実を一つずつ積み重ねること。
そして、調査によって得られた情報を整理し、依頼者だけでなく、必要に応じて第三者が見ても状況を理解できる形で記録することです。
そのため、調査報告書についても、単に写真を並べるだけではなく、調査日時、場所、対象者の行動などを時系列に沿って整理し、客観的な事実が分かる報告書の作成を重視しています。
「元刑事」という経歴を、現在の調査に生かす
私は警察官を退職した後、探偵業に転身しました。
警察と探偵では立場も権限も全く異なります。
だからこそ、探偵として許される調査の範囲を守りながら、警察時代に培った捜査経験や情報を整理する力、人物を見る力、事実を積み重ねる姿勢を、現在の調査に生かしています。
今回の事件から5年以上が経過しましたが、この経験は現在の私の調査に対する考え方にもつながっています。
「何となく怪しい」で終わらせるのではなく、
何が確認できたのか。 何が確認できていないのか。 そして、その事実から何が分かるのか。
これを一つずつ整理する。
それが、佐久真沖縄探偵事務所が大切にしている調査です。
※本記事は過去の調査事例を、依頼者および関係者のプライバシーに配慮して再構成したものです。個人・企業を特定できる情報は掲載していません。



